旅のかなたに

“旅”という言葉はいろいろな事に例えられます。 見知らぬ土地へ赴くのも“旅”。 何かを極めるのも“旅”。 時には人生そのものも“旅”と例えられたりもします。 “旅”の形は人それぞれ。 “旅”の意味も十人十色。 ここは私GIN〈ジン〉が 大好きな旅を中心に 自分の好きなものを まったり書いていくブログです。 よければゆっくりしていってね(^^)

星と円盤と願いが輝く天文台 ~北海道 洞爺湖町・壮瞥町~

 

湖の上に浮かぶ大きな円盤。

その円盤に願いを掛けた少年少女の

優しくて、少し切ない物語。

 

天体のメソッド

 

 

 

 

以前の記事では、この作品の聖地として主に洞爺湖温泉バスターミナルや洞爺湖温泉街周辺の景色、遊覧船や花火などを紹介しました。

(過去の記事はこちら↓↓)

tabino-kanatani.hatenablog.jp

 

 

 

今回は洞爺湖記事 第2弾!ということで、以前の記事では書ききれなかった天体のメソッドの聖地を紹介していきたいと思います(*^^*)

 

 

では、さっそく不思議な湖の街へ出発です!!

 

 

 

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最初にご紹介するのは、洞爺湖温泉バスターミナルから車で約15分。

洞爺湖のほぼ北側に位置する「浮見堂」です。

 

洞爺湖温泉バスターミナルから洞爺湖をぐるっと時計回りに移動して約11kmの道のり。さすがに歩ける距離ではないのでバスやタクシーを利用するといいでしょう(*^^*)

洞爺湖温泉バスターミナルから道南バス洞爺村行きに乗車し、バス停「憩いの家」「浮見堂前」で下車することで行けます。

 

 

僕が訪れた日は元台風の温帯低気圧が直撃した日だったので、なかなかに本格的な雨が降っていました(;^_^A

まぁでも、白く霞む中島の前に佇む浮見堂もこれはこれで味わいがあっていいものですよね!

 

 

 

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この浮見堂には聖徳太子の像」が祀られています。

大正の始め頃、北国行脚をしていた僧侶がこの地に宿泊したとき、肌身離さず持ち歩いていた聖徳太子の像が夢枕に立ち、こう述べたそうです。

「私はこの地が大変気に入った。私はここを住み家にしたい。私をここに大事に祀ってくれたらこの地は必ずや産業が発達し豊かな村になるだろう。」

それを聞いた僧侶は聖徳太子の像を人々に預け、この地に大切に祀るよう言い残し去ったそうです。その後、人々は僧侶に言われた通り聖徳太子の像を大切に祀り続けました。

そして、この浮見堂の中に祀られているものこそ、人々がこの地に大切に祀り続けてきた聖徳太子の像なのです。

 

歴史を感じますね(*^^*)

 

聖徳太子の像の前には賽銭箱が設置されていてお参りができるようになっています。僕もここまで来られた感謝の気持ちを伝えるためにお参りしてきました。

 

 

天体のメソッドの作中では、主人公の乃々香ちゃんたちがグループオリエンテーリングの際に訪れるチェックポイントのひとつとして、ここ浮見堂が描かれています(^^♪

 

 

 

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浮見堂からもう少し北上すると「とうや水の駅」という道の駅があります。

その道の駅の前にあるL字の桟橋が次の聖地!

 

ここは天体のメソッドのメインビジュアルで描かれている桟橋です。

メインビジュアルでは楽しそうに笑う主役6人(乃々香ちゃん、柚季ちゃん、湊太くん、こはるちゃん、汐音ちゃん、ノエルちゃん)がこの桟橋の上に描かれています。

 

また、作中でそれぞれの気持ちがすれ違ったままバラバラになってしまった乃々香ちゃん、柚季ちゃん、湊太くん、こはるちゃんがお互いに謝りあって仲直りする際のキャンドルの灯に溢れる桟橋もここです(^^)

 

 

見た感じ少し古い桟橋のようで、老朽化が進んでいるのか立入禁止の札が掛かっていました。

 

作中の印象的なシーンで描かれている桟橋なので、ここに関しては雨模様ではなく晴れ渡った青空の下で見たかったかな・・・(;^ω^)

次の旅でのリベンジを誓います!!

 

 

 

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洞爺湖温泉バスターミナルまで戻ってきました。

そのバスターミナルの裏側。洞爺湖とは反対側の山の方に歩いていくと金比羅火口災害遺構散策路」が広がっています。

 

 

その散策路へ入っていく小道。ここも天体のメソッドの聖地です。

本編が終わった後に流れるEDの1カット。紫陽花が咲き誇るこの小道を幼少期の乃々香ちゃんが駆けていきます。

 

僕が洞爺湖を訪れたのは9月だったので紫陽花とは程遠い季節でしたが、いずれ紫陽花が咲き乱れたこの小道も見てみたいと思っています(*´ω`)

 

 

 

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金比羅火口”災害遺構”散策路?と、ここの名前が気になった人もいると思います。そこでぜひ、この場所のことをお話しさせてください。

 

洞爺湖温泉街は活火山有珠山の麓に位置する温泉街なんです。

この有珠山は2000年3月、突如噴火を開始しました。火口から大量に流れ出した高温の水は周辺の土砂と混ざり合い「熱泥流(土石流の一種)となって麓の街を襲いました。この時、街の人々の周到な準備と迅速な行動のおかげで幸い死傷者はゼロでした。しかし、有珠山の麓に建っていた町営温泉「やすらぎの家」「桜ヶ丘団地」などは熱泥流に飲み込まれてしまいました。死傷者は出なかったものの、街には噴火による大きな傷跡が残ってしまいました。

 

この2000年に起こった熱泥流の爪痕を後世に残し教訓として活かしていくために、熱泥流の災害跡がほぼ当時のまま保存されたエリアが「金比羅火口災害遺構散策路」なのです。

 

上記の「やすらぎの家」や「桜ヶ丘団地」の建物も熱泥流に飲み込まれた当時の姿のまま保存されています。

割れた窓ガラス、屋内にまで流れ込んだ大量の泥、高熱で変形した鉄筋。あまりにもショッキングな光景に言葉を失い、写真など到底撮ることはできませんでした。。。

 

 

ただ、この場所を歩いていて気付かされたことがありました。

それは「ここは決して”恐ろしい”だけの場所ではない」ということ。

 

この場所を散策路(=ぶらぶら散歩するための道)としているように、ここで”恐怖だけ”を感じるのではなく「これを見て前向きにしっかり学び取っていこうよ」という洞爺湖町の思いが伝わってきました。その証拠に、それぞれの遺構には詳細な説明看板が立てられていて、目の前の情景と照らし合わせて読むことで熱泥流や噴火の凄まじさを肌で感じられるようになっています。

 

 

散策路からそのまま山道に入っていくと、当時噴火した2つの火口を見ることができます。

上の2枚に分かれた写真が山頂に近い大きな火口「有くん火口」で、下の写真が温泉街に近い小さな火口「珠ちゃん火口」です。今は大きな水たまりになっています。こうして可愛らしい名前を付けたのも、この災害をただ”怖いだけのもの”で終わらせないでほしい、という洞爺湖町の思いからなのかもしれませんね(*^-^*)

 

 

 

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(※ここから先は別日の話になるので写真上の天気が変わります\(*'ω'*)/)

 

では、今度は洞爺湖温泉バスターミナルから東側、洞爺湖を反時計回りに回っていきたいと思います!

 

立ち寄りたい場所がいくつかあるので、バスターミナル前のレンタサイクル屋さんで自転車を借りました。

一時の相棒「高速自走兵器 チャ=リンコ」に跨りかっ飛ばします!!(*≧∀≦*)

 

 

 

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少し冷たく気持ちの良い湖畔の風を受けながら走ること10分少々。

お土産物・お食事処「民芸御殿」に到着しました!

 

"民芸"の名の通り、店内には木彫りの熊や人形、手芸品などが所狭しと並べられ販売されています。何かお土産でも・・・と思って店内をうろうろと回ってみたのですが、少~しお値段の張るものが多かったので僕では手を出せませんでした(;^_^A

 

この日は休日だったせいか観光バスがひっきりなしに入ってきていたので、人が写りこまないように民芸御殿を撮影するのに苦労しました(笑)

 

 

天体のメソッド作中では、こはるちゃんの家族が経営する人気のお土産物屋「円盤御殿」として登場します。外観はもちろん、入り口上の店名の字体まで作中そのままでめちゃくちゃ感動しました!!

 

 

 

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民芸御殿のすぐ隣、今はもう廃屋になってしまっているこの建物も実は聖地。

 

この建物は主人公 乃々香ちゃんの家のモデルになった建物です。

白い木壁に薄緑の屋根なんてなんだかオシャレですよね♪

元はジェラート屋さんだったそうですが、もう何年も前に閉店してしまったそうです。。。

 

 

ちなみにモデルになったのはあくまでもこの建物の外観だけで、作中の乃々香ちゃんの家はまた別の場所に建っています。上の写真のように”作中でも円盤御殿(民芸御殿)のお隣が乃々香ちゃんの家”というわけではないのでご注意を!

 

 

 

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民芸御殿から更に自転車を走らせること約15分。途中、湖畔を離れて山道に入っていくと辿り着くのが、ここ「森と木の里センター」です!

 

ここは、森林の持つ良さを体験学習するための場所、また樹木を育てる喜びや緑を享受する場所として造られた学習センターです。一際目を引く高く伸びた塔のような建物は天文台最上階の丸い部分の中に天体望遠鏡があり、イベントの時などには天体観測会が開かれます。

敷地内には炊事舎やテント床、バンガローなどがあり、気軽にキャンプやバーベキューなどを楽しめるようにもなっています。また、この建物内にも宿泊することができ、洞爺湖の自然や風景を存分に楽しめる宿泊施設として人気を集めているそうです。

 

 

 

 

ここは、幼少期の乃々香ちゃん、柚季ちゃん、湊太くん、こはるちゃん、汐音ちゃんの5人が出会い、毎日のように遊び、そして円盤に願いを掛け、別れた場所。乃々香ちゃんとノエルちゃんが出会った場所。中学生になった5人が本当の願いを思い出し、ノエルちゃんに別れを告げた場所。。。

 

 

 

天体のメソッドの物語の中心となった霧弥湖町(※乃々香ちゃんたちが暮らす街。洞爺湖周辺がモデル)の廃天文台。そのモデルがここ、森と木の里センターなんです。

 

 

天体のメソッドを好きな人なら絶対絶対訪れたい1番の聖地。

 

 

円盤に掛けた乃々香ちゃんたちの願いが時を越え奇跡となって降り注ぐ。。。

その物語が始まった場所に今立っていると思うと、ここに来られたことが本当に感激で感慨深くて・・・。

いつまでもいつまでも天文台を眺めていました。

 

 

 

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施設の前に立てられた看板には洞爺湖周辺の四季や夜空の写真と共に天体のメソッドのことも書かれていました!

 

ここに描かれているイラストが、中学生になった乃々香ちゃんたちではなく、幼少期の5人とノエルちゃんなのがファンとしてめちゃくちゃ嬉しい(*≧ω≦*)!

 

天体のメソッドという作品を本当に大切に思ってくれているんだと実感できて、とても幸せな気持ちになりました。

 

 

天体のメソッドを好きになってよかった。

そして、洞爺湖まで来てよかった(*^-^*)

 

 

 

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いかがだったでしょうか。

 

今回は洞爺湖温泉街以外の天体のメソッドの聖地をまわってみました。

美しい風景や深い歴史、かと思えば過去に起きた災害やその教訓。天体のメソッドの中で描かれている場所”というだけでなく、その場所や物から伝わってくるメッセージはとても多く貴重で魅力に溢れるものばかりでした。

 

聖地を巡る中で数々の洞爺湖の美しさに触れ、深く考えさせられることによってこの地を大好きになる。そして、今まで以上にもっともっと天体のメソッドを好きになれる!そんな旅でした!

 

 

ノエルちゃんが言っている通り、

ここはみんなが”にっこり”になれる場所ですね(*^-^*)

 

 

多くの自然と教訓が息づく地。

そして何より、天体のメソッドの聖地!

北海道 洞爺湖でした!

 

みなさんもぜひ訪れてみてくださいね!