旅のかなたに

“旅”という言葉はいろいろな事に例えられます。 見知らぬ土地へ赴くのも“旅”。 何かを極めるのも“旅”。 時には人生そのものも“旅”と例えられたりもします。 “旅”の形は人それぞれ。 “旅”の意味も十人十色。 ここは私GIN〈ジン〉が 大好きな旅を中心に 自分の好きなものを まったり書いていくブログです。 よければゆっくりしていってね(^^)

こんにちは「地獄」。 ~別府地獄めぐり~

 

11月に入りだんだん空気が冷え込んできましたね。最近では「涼しい」と感じるよりも「寒い」と感じるときの方が多くなってきたような気がします。

 

寒くなってくるとポカポカと温かいものが恋しくなるのは道理!お風呂にでも浸かってほっこりと温まりたいものですね・・・(*´ `*)

 

 

 

 

 

さて!

今回の旅は日本一の温泉どころ大分県が舞台!

 

温泉の源泉数は4538ヵ所にものぼり、その総湧出量は毎分291340リットルにもなります!言わずと知れた温泉県ですよね!!

 

 

そんな温泉大国 大分の中から今回旅していくのは・・・

別府市!!

 

 

 

いいよね〜別府♪

温泉いっぱいあるしね〜♪

ほっこり温まってゆっくり過ごして〜♪

 

 

 

…な~んて思ってる方!

別府の魅力はなにも温泉に浸かることだけじゃないんです!!

 

ついつい温泉に”浸かる”ことに目が行きがちな別府ですが、今回は"浸かって楽しむ別府"ではなく"見て楽しむ別府"にスポットライトを当てて旅してみたいと思います(^^♪

 

 

では、さっそく大分県 別府市へと出発です!\(*´▽`*)

 

 

 

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別府市大分県の東側に位置し、人口は約11万人大分市に次いで、県内第2位の人口を誇る都市です。日本有数の温泉地として知られ、源泉数は2300ヵ所以上。なんと、日本の総源泉数の約1/10が別府市にあるんです!さすがおんせん県大分!

 

別府へ行くには、大分駅からJR日豊本線に乗車し約10分、別府駅で下車します。

大分空港からは直通バスも出ているので、飛行機で来る場合はこちらの直通バスを利用すると便利です♪

 

年間約800万人もの観光客が訪れる観光都市です(*^_^*)

 

 

 

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別府駅到着!!

上の写真は朝7時半頃に撮影したものなのでまだ人の往来はまばらですが、朝9時頃になると一気に人が増え始めます。仕事場へ向かう地元の方や学生さんに混じり、旅行バッグやスーツケースを持った観光客も多く見かけます。観光地ならではの光景ですね(*^^*)

 

駅前には絶えず湧き出る豊かな温泉をイメージして作られたモニュメントがあり、お湯がボコボコと勢いよく湧き出ています。こちらは手湯となっているので、誰でも気軽に湧き出る温泉に触れることができます(*´ω`*)

(ちなみに今回は写真だけ撮って肝心の手湯に触れるのを忘れるというマヌケをかましてしまいました・・・(;´Д`))

 

 

 

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さぁ、温泉地を堪能するぞ!と意気込みたいところですが・・・。

駅の周りを見回すとあまり温泉地っぽくないことに気付きます(;・x・)?

ホテルやお食事処があって確かに観光地の雰囲気はあるのですが、よくテレビで観るような湯気がモクモクと立ち昇っている別府のイメージとは全然違いますね。。。

 

実は、テレビなどで「温泉地 」として紹介されるときに映し出される別府の風景は駅から少し離れた「明礬温泉」「鉄輪温泉」の風景であることが多いんです。

そのため、ついつい「別府駅を出たら温泉郷♪」というようなイメージを持ってしまいがちですが、実はそんなことはなく、別府駅前はとても住みやすそうな落ち着いた街が広がっています(*´ω`*)

東口を出てすぐのところにヤマダ電機もありますよ☆(SDカード買いました♪)

 

 

 

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では温泉郷に向かいましょう!!

 

別府には主に泉質や歴史が異なる8つの温泉があります。

別府温泉浜脇温泉観海寺温泉堀田温泉明礬温泉鉄輪温泉柴石温泉亀川温泉

これらの温泉を総称して別府八湯と呼ぶのですが、今回はその中の「鉄輪温泉」を目指します(*'ω'*)/

 

別府駅から鉄輪温泉までは約7kmほど離れています。

さすがに歩くと大変なので駅前から出ているバス、またはタクシーを利用しましょう。片道15分ほどで到着します(^^)

 

 

ところで、「鉄輪」の読み方は大丈夫でしょうか?

「てつわ」や「てつりん」と読んでしまいそうですが、正しくは「かんなわ」と読みます。正直初見では読めないですよね(;^ω^)

ちなみに別府八湯のひとつ「明礬温泉」の「明礬」は「みょうばん」と読みます。難読漢字!!

 

 

 

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別府駅前からタクシーで約15分。鉄輪に到着しました!

雲ひとつない良いお天気♪視界の奥へと連なる山々が綺麗ですね(*´ω`)

 

ここからそれぞれの温泉へ赴き、あとはゆっくりと湯を楽しむ・・・のも確かに別府の楽しみ方のひとつですが、今回は"見て楽しむ別府"旅!

温泉に浸かるのとはまた一味違った別府の魅力を紹介していきます!!

 

 

 

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じゃあ何をするの?ということなのですが・・・今回楽しむのはこれだ!

 

別府地獄めぐり!!

 

なんと別府では地獄を見て回ることができるんですね~(*´ω`)

どんな光景が広がっているのか非常に楽しみです!

 

 

別府地獄めぐりで回る場所は全部で7ヵ所

入場料はそれぞれの場所で必要になるのですが、最初から全てを回る予定なら上の写真のように7ヵ所の入場券が綴られた共通観覧券を購入するのがおススメです!

こちらを買っておけばそれぞれの場所で入場料を支払う手間が省けてスムーズですし、なにより値段的にかなりおトクになります。

各地獄の入場料は一律で大人(高校生以上)が400円。7ヵ所全ての入場料を個別で支払うと400円×7ヵ所で合計2800円必要になります。

それに対し共通観覧券は大人(高校生以上)が2000円800円もおトクになります!

入場がスムーズになることも考慮すると、「7ヵ所全て回る!」とまではいかずとも5ヵ所以上回るつもりがあるなら共通観覧券を買ってしまってもいいかもしれませんね(*'ω'*)

 

 

 

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では早速最初の地獄にお邪魔しましょう!

まずは「海地獄」!!

 

青い!めちゃくちゃ綺麗!!(*´▽`*)

 

「地獄」という名前が似合わないくらい美しい光景ですよね♪

ただ、この涼しげな青とは対照的にお湯の温度は約98度もあるそう。絶えずモクモクと湯気が出ているのも納得です(;・∀・)

 

ちなみにこの湯気、めっっっっっっちゃくちゃ濃いです!!

4枚目の写真を見てもらうとわかりやすいと思うのですが、カメラを構える僕の影がはっきりと映り込んでますよね。このくらい濃い湯気が常にモクモクと立ち昇ってます。

なので、綺麗な青い温泉面をしっかり写真に収めるのも実は一苦労だったり・・・(;^_^A

海地獄を見て回ってるときに「あれ?曇ってきた?」と思って空を見上げたら、立ち昇る湯気の陰に入ってただけ、なんてこともありました(汗)

本当に地球のパワーを感じます(*≧ω≦*)

 

 

 

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この他にも海地獄では温泉熱を利用してアマゾン原産のオオオニバス(大鬼蓮)熱帯性睡蓮の栽培も行われています。

開花時期は5月上旬~11月下旬で朝方が見ごろだそうです。

 

僕が訪れたのは朝8時半頃だったので、ちょうど開花した睡蓮の花を見ることができました!

 

水面に揺れる睡蓮の花。本当に綺麗で見惚れてしまいます(*´ω`)

 

 

 

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海地獄のすぐ近く、鬼石坊主地獄

灰色の熱泥が常にポコポコと沸騰している様子を見ることができます。

 

この熱泥、見た目の通り粘性があるので表現的には「ポコポコ」よりも「ボコッ、ボコボコッ」の方が近いかも。まるで灰色の溶岩が沸騰しているかのようです。

泉温は約99度。溶岩とまではいかずとも、かなりの高温ですね(◎_◎;)

 

沸騰する熱泥の形がまるで坊主頭のように見えることから「坊主地獄」と呼ばれるようになったそうです(^^)

 

次々に膨らんでは弾ける熱泥。不思議と見ていて飽きないんですよねぇ・・・(*´ `*)

リラックス効果?w

 

 

 

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この他にも鬼石坊主地獄には「鬼の高鼾(たかいびき)」という噴気口があります。

 

その昔、鶴見岳から吹き下ろす風(鶴見颪)の寒さに震えあがった鬼たちが、この噴気口の石の中に身体をうずめて寒さを凌ぎつついびきをかきながらうたた寝をしていたそうです。

 

ちなみにこの噴気口から噴き出す噴気の温度は約100度!!

鬼、強いな・・・(;'∀')

 

 

 

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鬼石坊主地獄から少し坂を下ると「かまど地獄」に着きます。

なかなか特徴的な名前ですよね!

 

昔、ここの噴気を利用して氏神 竈門八幡宮の大祭にお供えするご飯を炊いていたことが名前の由来となったそうです。1枚目の写真でお釜の上に立った鬼が金棒と共にしゃもじを持ってるのも名前の由来を考えると納得ですね(*´ω`)

 

ここでは温泉の様々な性質や特徴を見て回ることができます。

同じ温泉でも成分や温度が全く違ったり、時期によって突然色が変化する温泉があったり。。。

本当に興味深いものばかりで、隅から隅までじっくりと見て回っていると時間なんて一瞬で過ぎ去ってしまうほどです。ある意味、温泉のことを学習するうえで最も有意義な場所ではないでしょうか(^^)

 

 

 

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この他にも、足湯があったり線香の煙を噴気に向かって吹き掛けることで噴気が瞬間的に何倍にも多く濃くなる現象の実演があったりなど、かまど地獄は"浸かって楽しむ温泉"ではなくまさしく"見て・体験して楽しむ温泉"、まるで温泉のアミューズメントパークのような施設となっています(*^^*)

 

 

その中でも僕が特に注目したのは上の2つの場所!

 

1ヵ所目は「温泉吸入」

温泉の蒸気を顔いっぱい喉いっぱいに浴びることができます。

元合唱部で元俳優・声優、そして肌激弱の僕ですから、喉のケアも肌のケアも興味津々です。

 

もちろん体験しましたよ温泉吸入(*´ω`)

硫黄の香りが強いのかと思いきや意外とそうでもなく、本当に美肌スチームといった感じでさっぱりと浴びることができました。ただ、なにぶん蒸気量が多いので浴びる瞬間「うおっ!煙たっ!!(;゚Д゚)」とびっくりしてしまいます(笑)

 

 

2ヵ所目は「飲泉」

読んで字のごとく、ここでは温泉を飲むことができるんです!これは珍しい!!

備え付けてある紙コップに少量汲んでいただきます。温度は約80度あるのでくれぐれも火傷には気を付けましょう。

 

恐る恐る口に含みます。

味は・・・・・・・・・・・!!!

 

これが意外とイケるんです(*'▽')!!

こちらも硫黄の香りが強いのを覚悟しましたが、全然そんなことはありません。むしろ、ほんのりと塩味がついててちょっと美味しいかも(*´ `)

 

 

見て・触れて・飲んで!

かまど地獄は多角的に温泉を楽しむことができるとても貴重な場所ですね(*´▽`*)

 

 

 

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かまど地獄のすぐ目の前。次は「鬼山地獄」です!

ここは世界初の養鰐場として知られていて、温泉やその蒸気を利用して現在約80頭のワニが飼育されています。

 

「ワニばっかりでつまらなさそう・・・」なんて馬鹿にしちゃいけません!!

 

どいつもこいつもめちゃくちゃデカい!!!

 

大きな鱗に重量感のある足、長い尻尾に存在感のある大きな口と牙・・・!

とにかく迫力がものすごいんです!!

「マジでモンスターじゃねぇか・・・(◎_◎;)」と冷や汗をかいてしまいます(ワニさんには失礼かもしれませんが(;^_^A)

 

 

上の写真のワニは三代目 イチロウ君

体長は約4mもあり、もう説明不要でスーパーデカいっ!!

ちなみに施設内の建物の中には、73才で天寿を全うした初代 イチロウ君の剥製が展示されています。

こちらは飼育ワニとしては長寿、大きさ共に世界一だそうで、その体長はなんと約5~6mッ!口の先から尻尾の先までの長さは、下手したら街を走るバスよりも長いのではないでしょうか。

もうここまでくるとあまりの大きさにただただ絶句してしまいます(◎_◎;)

 

 

 

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そんな大迫力のワニ達ですが、意外にも日中はジッとしてることの方が多いようです。

夜行性なので基本的に昼間はのんびり日向ぼっこをしてるかお昼寝をしています。

 

最初はその迫力に圧倒されてましたが、じっと日向ぼっこしてる姿やその寝顔をじっくり見てるとなんだか可愛く思えてくるのですから不思議なものです( *´艸`)

 

鬼山地獄を出る頃には、のんびりと過ごすワニ達を見てすっかり癒された僕なのでした(*´Д`)

 

 

 

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鬼山地獄から少し坂を下ると見えてくるのが「白池地獄」

文字通り白濁した温泉を見ることができます。周囲を囲む木々の緑とのコントラストが綺麗ですよね(*´ω`)海地獄のコバルトブルーもいいけど、白池地獄の青白色も見惚れてしまうほどの美しさがあります。

 

この白池地獄の湯、実は最初から青白色をしているわけではないんです。

噴出時は無色透明の湯なのですが、池に落ちて温度と圧力が下がる際に写真のような青白色に変化するのだそう。

 

本当に別府の温泉は不思議がいっぱいですね!

 

 

 

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ここでの楽しみは青白色の温泉池だけではありません♪

白池地獄の熱帯魚館では温泉の熱を利用して飼育されているアマゾンの熱帯魚を見ることができるんです!

 

しかもこの魚達もどいつもこいつもデカいんですよまたこれが!!(゚д゚lll)

 

体長1mを超える魚達があちこちで悠々と泳いでいます。

もし突然水に落とされて周りにこんな魚達が泳いでたら・・・仮に人を襲う魚じゃないとしても確実にパニックになりますね((( ;xДx)))

 

とはいえ、普段は絶対に見られない魚達を観賞できる貴重な機会。

ゆっくりじっくり堪能させていただきました(*´ω`)♪

 

 

 

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では、ここから少し移動時間となります。というのも、次の地獄へは少し距離があり約3kmほど離れているんです。頑張ればまぁ歩けなくはないですが、タクシーやバスを利用するのが一般的です(^^)

白池地獄から更に坂を下っていくと鉄輪のバス乗り場があるので、そこからバスに乗車しましょう。バスは15~30分に1本の間隔で運行されています(*´ω`)

 

 

 

さて、ここまで5つの地獄を見てきましたが、少し疑問に思うことはないでしょうか?

「地獄」とは言うものの、どの場所も悪いことをした人が落とされるあのおどろおどろしい地獄のイメージとは少し違う気がします。

鬼石坊主地獄は熱泥がボコボコ沸騰してはいるもののそこまで大規模ではないので恐ろしいと言えるほどのものではないし、かまど地獄はいろいろ体験できて楽しい場所だし、海地獄や白池地獄はむしろ景色が美しい場所だし・・・。

鬼山地獄はワニがたくさんいるから確かに恐ろしいのかもしれないけど、そもそも地獄にワニっているんだっけ?という感じですよね(´ `)?

 

仏教における「地獄」とは、生前悪い行いをした者がその罰を受けるために落とされる場所とされています。悪行の種類、重さなどの違いから行き着く地獄は様々で、更にそこで行われる責苦の種類もたくさんあるので、ひとくちに「地獄」と言っても実はいっぱい種類があるんです(・_・;)

ただ、一般的に「地獄」と言ってイメージされやすいのは仏教の「八大(八熱)地獄」ではないでしょうか。

 

八大(八熱)地獄の各名称は以下の通りです↓↓

(※各地獄の内容については詳しく説明すると少々グロテスクになるので超大まかに説明しますね)

等活地獄…めちゃくちゃ痛い地獄。

黒縄地獄…めちゃくちゃ熱くて痛い地獄。

衆合地獄…めちゃくちゃ苦しくて痛い地獄。

叫喚地獄…恐ろしく熱くて痛い地獄。

大叫喚地獄…更に恐ろしく熱くて痛い地獄。

焦熱地獄…今までの地獄が天国のように思えるくらい熱くて痛い地獄。

大焦熱地獄…更に今までの地獄が天国のように思えるくらい熱くて痛い地獄。

・阿鼻地獄…もはや想像できないくらい熱くて苦しくて痛い地獄。

 

ん?今回巡っている地獄の名前は全く見当たりませんね。

ワニが出てくる地獄なんてひとつもありませんでしたし、そもそも八大地獄に対して別府地獄めぐりは7ヵ所。数も全然違います。

じゃあ、別府地獄めぐりの「地獄」って何なんでしょうか?

 

 

 

今でこそきちんと整備され安全に観光できる場所となっていますが、昔、別府周辺は火山活動による高温の噴気・熱泥・熱湯があちこちで噴出する非常に危険な場所でした。人々はその光景を見て「まるで地獄のようだ」と忌み嫌いました。

そこからこの地が「地獄」と呼ばれるようになり、いつしか噴気や熱泥、熱湯が噴出する場所とその周辺を「地獄」と呼ぶようになっていったそうです。

 

これが別府の「地獄」

海地獄やかまど地獄も「地獄に落ちたらこんな場所(地獄)があるよ」というイメージネームではなく、シンプルに噴気や熱湯が出ている所一帯を指すエリアネームだったんですね(^^)

ちなみに、いかにも地獄っぽい印象の鬼石坊主地獄の「鬼石」や鬼山地獄の「鬼山」も元々はそれぞれの噴気口がある場所の地域名なんです。

 

仏教の地獄を連想してはいるものの、別府の"地獄"は仏教の中で説かれている"地獄"とはまた別物なんですね!(*´ω`)

 

 

 

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バスまたはタクシーに乗車して10分足らず、次の地獄血の池地獄に到着です!

名前の通り、血のように真っ赤な温泉池が広がっていますね・・・!!

 

僕の主観ではありますが、別府地獄めぐりの中でも血の池地獄は特に有名なような気がします。他の地獄のことは知らなくても、血の池地獄は知っている、または名前を聞いたことがある、という人も少なくないのではないでしょうか。

 

先程説明した通り、別府の"地獄"と仏教の"地獄"はまた別物なんですが、それでもこの血の池地獄の光景はおどろおどろしい仏教の地獄世界にも存在していそうでそのイメージにぴったりマッチしますよね!

また、文豪 芥川龍之介の短編小説『蜘蛛の糸』の作中で、主人公の犍陀多(かんだた)が落とされて苦しんでいたのは、まさしく地獄の底にある血の池でした。

 

そのようなことから、血の池地獄は別府地獄めぐりの中でも特に知名度が高いのではないでしょうか(^^)

 

 

 

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それにしても赤いなっ!!

周囲に茂る草木の緑との対比効果もあってか想像していた以上に赤く感じます。

これ日中だからいいですけど、暗くなってからこの光景を見たら結構本気で怖そう・・・(◎_◎;)

 

ちなみに、血の池地獄は日本最古の天然の地獄だそうです。

噴出・堆積する熱泥の中に化学反応で生じた酸化鉄や酸化マグネシウムなどが含まれているため、このように赤く見えるのだそう。

 

敷地内には広い売店もあって別府の名産品やオリジナルグッズなどかなり充実の品揃えとなっています♪また、血の池地獄の粘土から作られた塗り薬「血の池軟膏」も販売されており、こちらは火傷やしもやけに効果があるそうです(*^_^*)

 

 

 

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血の池地獄のすぐ近く、別府地獄めぐり最後の地獄「龍巻地獄」に来ました!

入り口を入ってすぐの売店を抜け外に出ると、そこには岩で囲われた温泉池が。

 

ここが龍巻地獄で間違いないようですが、規模も小さいし湯気もほとんど出ていません。他の地獄に比べてなんか地味・・・(;^ω^)

 

・・・なんて思っていると・・・!!!

 

 

 

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岩の中からいきなり噴水がっ(゚Д゚;)!!

 

そう、これがこの地獄の本当の姿!

龍巻地獄は間歇泉(かんけつせん)なんです(^^)

 

間歇泉とは、地下の圧力の高まりによって一定周期で水蒸気や熱湯を噴出する温泉のこと。言わば天然の温泉噴水です♪

「一定周期で」と言っていることからもわかるように、間歇泉は噴出と休止を交互に繰り返します。世界の間歇泉を見てみると、数日から数週間の休止期間の後、最大1時間以上にわたって噴出し続けるといったものもありますが、こちらの龍巻地獄はその周期が非常に短いのが特徴です。

 

龍巻地獄の休止期間は30分~40分、噴出時間は5分~10分ほど。

なので、龍巻地獄に到着した時点で噴出が始まっていなかったとしても、最大30分ほど待てば必ず噴出している姿を見ることができますし、一度噴出が始まれば最低5分は噴出が続くのでゆっくり観賞してから写真撮影をしても全然間に合います(*^ω^*)

 

 

 

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それにしてもすごい勢いと湯気の量です(;・∀・)

休止中の地味な光景が嘘のよう・・・。

 

安全のため岩の囲いが設けられていますが、それが無ければ最大30mくらいの高さまで噴き上がるそうです!地球のパワーって本当にすごいですね!!

 

豪快に噴き上がる姿の中でキラキラと煌めきながら飛び散るしぶきがとても綺麗(*´ `)

この日は天気が良かったので龍巻地獄に虹が架かる様子も見ることができました!

上の1枚目の写真、薄っすらと虹が架かってるのわかりますか?(*^^*)

 

 

 

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心打たれたり驚いたり、癒されたりちょっぴり怖かったり。

様々な感動の中で今回の別府地獄めぐりは幕を閉じました。

 

いやぁ~本当にめっっっちゃくちゃ楽しかったです(*≧▽≦*)!!

あまりにも楽しくてはしゃぎ過ぎて、地獄めぐりが終わった後くたくたに疲れてしまったほどでした(;^_^A

各地獄をめぐって集めるスタンプラリーもばっちり制覇しましたよ!

 

 

初めての地獄めぐり。

ここ別府の地獄でしか見られない貴重な光景をたくさん見ることができました。

たぶん季節が変わればまた違った姿を見ることができるはず!こんな贅沢な旅、一度きりではもったいないので、季節を変えてまた訪れたいと思います(*´▽`*)

 

マジでめっちゃ楽しかったなぁ( *´艸`)

 

 

 

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地獄めぐりでお腹減ったのでちょっとご飯食べましょう♪

 

血の池地獄へ向かうバスに乗車した鉄輪のバス乗り場から更に坂を下り、路地に入って少し歩くと見えてくる「かんなわ豚まん本舗」さん(*^^*)

ここの「豚まん」が絶品なんです♪

 

元々は地元鉄輪の主婦の皆さんが催事のときにボランティアで作っていたものでしたが、それが美味しいと評判になりこうして販売されるようになったのだそう。餡も皮もすべて地元の主婦の皆さんの手作りです(*´ω`)

 

皮はずっしりと重くてふわふわもちもち♪

たっぷり詰まった餡には特製ダレの甘辛い味がしっかり付いていて非常に美味♪♪

形は少し無骨ですが、それがまたイイ♪♪♪

これは評判になるのもわかりますっ(*>ω<*)!

 

お店の方もとても気さくにお話ししてくださり、そのアットホームな雰囲気に、初めて来たのに思わず「お母さん、ただいまです!」と言いたくなってしまいます(*^^*)

 

地元のお母さんの絶品豚まんが味わえるお店「かんなわ豚まん本舗」さん!

別府 鉄輪を訪れた際はぜひ(^^♪

 

 

 

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いかがだったでしょうか(^^)

 

今回は"見て楽しむ別府"と題して別府地獄めぐりと共に鉄輪を旅してみました!

ついつい"浸かる"ことばかりに意識が向きがちな温泉ですが、こうして少し角度を変えてみると、浸かること以外にも貴重で素敵な瞬間をたくさんくれることに気付くことができました!温泉ってこんなにもたくさんの魅力があるんですね!(´▽`*)

 

とはいえ、今回僕が楽しんだ事もまだまだ別府の魅力の一部分にすぎないのでしょう。

知らない魅力がまだいっぱいある気がする・・・というか、絶対ある!!

これは繰り返し遊びに来る必要がありますね!(*^▽^*)

 

 

 

日本一のおんせん県の素敵な温泉街。

大分県 別府市でした!

 

みなさんもぜひ訪れてみてくださいね!